子どもたちが置かれている状況を整理してみましょう。

1.カリキュラムや指導要領などで、やることは決まっています。
2.指導される進め方や取り組み方はみんな一律です。

これが何を意味するかといえば、子どもには「学習意欲はいらない」ということなのです。やる気を出そうが出すまいが、物事は進んでいく。あと、子どもは先生を尊敬する必要がありません。先生を尊敬しようがしまいが、先生はそこにいる。

同じ「義務教育」でも、昔の人は頑張りました。しかし、それは高度成長という夢があったから、「苦難」に耐えることができた、というだけの話。やることも進め方も決められた「義務」ならば、やる気は基本的に必要じゃない、という本質は同じなのです。自分の意志とは別に物事は進んでいくのですから。だから、義務なのになぜかやらない、という不思議なことになる。

もし、勉強しない子どもがいれば、大人は寄ってたかって、言いつけに従わせようとすることになります。アメとムチを使ってでも。もちろん、これでは主体的な子どもを育てることはできません。しかし、こんな状況であっても、子どもの救いになる方法があります。それは、授業を、そして先生と子どもの関係を良くすることです。具体的には6つ。

1.授業の説明が分かりやすいこと
2.授業の内容に刺激を受けること
3.授業の準備と進行がしっかりしていること
4.先生が自分のことに気を配ってくれていること
5.雑談などを通して先生の話を、共感をもって聞けること
6.クラスの雰囲気が良いこと

これらのすべてを常に満たす必要があるわけではないのですが、これらのうち1~2個くらいしかあてはまらないのでは、やる気が出ないのは仕方ありませんよね。とはいえ、1~6はいわゆる「学習環境の特性」とでも言うべきもので、これらの点に改善がなければ、子どもがいくら頑張ろうとしても、同じ失敗を繰り返すことを意味しています。

ですので、子どもの勉強がうまくはかどらないとか不調を訴えるというようなときには、「もっと宿題を出して欲しい」とか言う前に、子どもの目線に立って、子どものためになる授業かどうかを点検するべきではないかと思います。